昨年末、「きたかる」編集部に嬉しいニュースが飛び込んできました。
「きたかる」紙面の撮影を担当するカメラマン・田淵三菜さんが、「第2回入江泰吉記念写真賞」を受賞することになりました。
この賞は、昭和を代表する写真家・入江泰吉さんの作品を収蔵する「入江泰吉記念奈良市写真美術館」や奈良市の共催のもと、未来に向けて “普遍的な生の眼差しを持った写真の作り手を支援する” ために設けられた国内でも有数の写真賞です。
田淵三菜さんは、全国から応募のあった101人のなかから、見事、たった1名の受賞者に選ばれました。
三菜さんは、大学卒業後、進路に迷っていたときに、親戚の山荘があり小さい頃から訪れていた北軽井沢に移り住み、そこで浅間北麓の森と出会います。
2年半の間、たったひとりで山小屋に暮らしながら、春夏秋冬の森の風景をカメラに収め、季節によって表情を変える森の姿をひと月毎の冊子に綴じて記録してきました。
今回の受賞作「into the forest」も、2013年から一年半にわたって森を撮影しつづけたうちの連作、一挙120点!
彼女の切り取る写真には、噴火の影響を受けつつも脈々と力強く、みずみずしく成長を続ける浅間北麓の森の息吹がダイナミックに写し出されています。
写真賞受賞者には、奈良市写真美術館での作品展の開催のほか、受賞作をまとめた写真集の出版の権利が贈られます。
写真集は、オールカラーの276ページ。この2月に発行され、同美術館のほか全国の書店にて販売されます。
「北軽の森を写真集にまとめたい」と前々から強く願っていた三菜さん本人はもちろんのこと、私たち北軽井沢に暮らす者にとっても、愛してやまない浅間北麓の「いま」が、この写真集を通じて広く、多くの人の目に触れられるようになることが、本当に嬉しくてなりません。
受賞作品展は、2月7日から4月9日まで、奈良市写真美術館にて開催されます。(その後、東京や大阪での巡回展も予定。)
「きたかる」読者のみなさんをはじめ、北軽井沢にゆかりや思い出のある方はこの機会に、同美術館に足を運んでいただけたらと思います。
これからも、北軽井沢を拠点に、ますます活躍する写真家・田淵三菜さんをどうぞ応援してくださいね!
第2回入江泰吉記念写真賞受賞記念
田淵三菜「into the forest」展
2017年2月7日(火)~4月9日(日)
入江泰吉記念奈良市写真美術館
奈良市高畑町600-1
http://irietaikichi.jp
入江泰吉記念写真賞についての詳細はこちら▽
http://photocontest.irietaikichi.jp/prize1.html
田淵三菜写真集「into the forest」
2月7日 発売開始
価格:3,240円(税込) B5判変型 276ページ
販売・問合せ/入江泰吉記念奈良市写真美術館(TEL: 0742-22-9811)
※群馬、長野での写真集の販売店は現在のところ未定です。
※写真展、写真集に関するお問い合わせは奈良市写真美術館にお願いします。